NZ保健相が降格処分、ロックダウン違反で家族とビーチに
(CNN) 新型コロナウイルス対策による封鎖措置が続くニュージーランドで、デービッド・クラーク保健相が7日、家族を連れてビーチに出かけていたことを告白し、降格処分を受けた。
ニュージーランドでは3月23日から、全土で都市封鎖のロックダウンに入った。ところがクラーク保健相はその最初の週末に、ダニーデンの自宅から20キロ離れたドクターズポイントビーチまで、家族と車で出かけていた。
クラーク保健相は7日に発表した声明で、「地元にとどまり、車を運転して遠く離れた娯楽スポットまで出かけないというロックダウンの原則に明らかに違反していた」と告白。「私は愚かだった。みんなが私に腹を立てるのも無理はない」とした。
ジャシンダ・アーダーン首相は同日開いた記者会見で、クラーク保健相が辞表を提出したと述べ、「普通の状況であれば解任するところだ。保健相の行為は過ちであり、言い訳はできない」と指摘した。
しかし、国がパンデミックとの戦いのさなかにあることを理由に解任はしないと言明。代償として、財務副大臣の職を解き、内閣の最下位に降格させると発表した。政権の最優先課題は新型コロナウイルスとの戦いであり、衛生当局に混乱を生じさせる余裕はないとしている。
米ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによると、ニュージーランドでこれまでに報告された新型コロナウイルスの症例数は1160例。死者は1人にとどまっている。