カナダ銃撃、犠牲者22人に トルドー首相は銃規制強化を表明
(CNN) カナダ東部ノバスコシア州で起きた銃撃事件のガブリエル・ワートマン容疑者は、最初の通報から約12時間後に警察との銃撃戦で死亡するまでに、計16カ所で22人を殺害していたことが分かった。
警察が21日に発表したところによると、死者の中には17歳の若者や、この事件で出動した女性警官、刑務所職員、看護師、教師らが含まれている。女性警官に同行した別の警官も打たれて負傷した。
犯行現場のうち5カ所では容疑者の放火による火災が起きた。警察が犠牲者の遺体を収容している。
警察の調べによると、ワートマン容疑者は18日深夜、警官のような服装で元パートナーを訪ね、その家で2人を殺害した後、警察車両のような車で逃走。通りがかりの車の運転者を次々に殺害した。
近隣住民によると、同容疑者は車の整備が得意で、最近中古の警察車両を2台購入していたという。
容疑者はこの車で事故を起こした後、別の車を奪ってさらに逃走した。幹線道路沿いで銃声が響き、数台の車が炎上したとの目撃談がある。
容疑者は19日昼前に、最初の現場から約100キロ離れたトラック用品店で発見され、警察との銃撃戦で死亡した。
カナダのトルドー首相。銃規制を強化する意向を明らかにした/DAVE CHAN/AFP/AFP via Getty Images
トルドー首相は20日の記者会見で、選挙公約でもあった銃規制強化を前へ進めると改めて表明した。
同氏は全国で攻撃用の銃器を禁止し、過去に合法的なルートで販売された軍用級銃器の買い戻し制度を創設する意向を示してきた。議会の今会期中に法案を提出する構えだったが、現在は新型コロナウイルス感染拡大を受け、議会が休会となっている。