世界10億人超に迫る飢餓、新型コロナで食糧危機に拍車 国連が警告
WFPはこのほど発表した食糧危機に関する年次報告書で、飢餓に陥る危険が高い55カ国を特定し、そうした国は新型コロナウイルスに対応できる医療態勢が整っていないと指摘。「そうした国は、人命と生活のどちらを救うかという困難な選択を迫られ、最悪の場合、新型コロナウイルスから救った人を、飢えのために死なせることになるかもしれない」と予想した。
特に危険が大きいとされたのは、昨年の時点で深刻な食糧危機に見舞われていたイエメン、コンゴ民主共和国、アフガニスタン、ベネズエラ、エチオピア、南スーダン、スーダン、シリア、ナイジェリア、ハイチの10カ国だった。
こうした国のほとんどは今のところ、新型コロナウイルスによる最悪の事態は免れている。しかし医療設備の状態を考えれば、たとえ少数の集団感染でも壊滅的な事態を引き起こしかねない。新型コロナウイルスの症例は世界でこれまでに250万例以上が確認されている。