パキスタン旅客機墜落、死者76人に 搭乗者99人
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタン国際航空(PIA)の旅客機が22日に南部カラチで墜落した事故で、死者が少なくとも76人に上ったことがわかった。カラチがあるシンド州の保健当局が声明で明らかにした。
墜落したのはエアバスA320型機の8303便。PIAの広報によると、東部ラホールを出発した同便は現地時間午後2時半にカラチに到着する予定だったが、レーダーから機影が消えた。
PIAのアルシャド・マリク最高経営責任者(CEO)は記者会見で、同機が乗客乗員計99人を乗せていたことを明らかにした。パキスタン航空省は当初、搭乗者数を乗客99人、乗員8人としていた。
同機が建物に衝突することはなく、地上で死者が出た様子もないという。墜落場所は小道だった。
マリク氏によると、PIAは地元病院と連携して死者数を調べており、確認には少なくとも2日かかる見通し。同氏が把握している生存者はパンジャブ銀行CEOの一人のみだという。
事故原因はまだ確定できないものの、適切な調査を行う方針だとしている。
操縦士は交信で着陸準備ができたと語っていたが、その後何らかの問題が発生し、2度目の着陸進入が行われた。マリク氏によると、フライトレコーダー(飛行記録装置)が回収された時点でさらなる詳細が明らかになる見通し。
米国務省はCNNに対し、8303便に米国民1人が搭乗していたことを明らかにした。
ポンペオ国務長官は22日午後、ツイッターで「きょうカラチで起きた墜落事故のことを知り、衝撃と悲しみを覚えている」と述べ、犠牲者や遺族らに弔意を示した。