伊著名ジャーナリストの像に抗議の落書き、エリトリアで12歳少女と結婚
ミラノ(CNN) 伊ミラノにある著名なジャーナリストの像に対し、赤い塗料をかけたり、「人種差別主義者」や「強姦(ごうかん)魔」といった文言を落書きするといった汚損行為が17日までに確認された。像をめぐっては現在撤去を求める活動が展開されている。
像の人物のインドロ・モンタネッリは、1935年から36年にかけてアフリカ北東部のエリトリアに従軍。現地で12歳の少女と結婚したとされる。
69年のインタビューでモンタネッリは、当時26歳で12歳の少女と結婚した理由について、少女を「買った」からだと説明。現地にはそうした慣習があり、エリトリアの兵士の間で浸透していたと語った。
少女を強姦したのかとの問いには直接答えず、結婚したのだから強姦などという問題は発生しようがないと抗弁した。この結婚については、2000年に出版したエッセー集でも自身の立場を記している。
モンタネッリは2001年に死去した。ミラノ中心部の公園にある像に対しては、現在撤去を求める請願が寄せられている。
ミラノの検察はCNNの取材に答え、像を汚す行為の捜査を開始したと明らかにした。こうした行為は犯罪として裁かれる可能性があり、有罪になれば103~1000ユーロ(約1万2500~約12万円)の罰金や3カ月から1年の禁錮刑が科されるという。
ミラノのサラ市長は14日、モンタネッリが少女を買ったと認める映像を見たことがあるとしつつ、それでも本人は報道の自由のために戦った「偉大なジャーナリスト」だとの見解を表明。像は現在ある場所に残すべきだと考えていると述べた。