パリで盗まれたバンクシー作品、イタリアで発見 テロ犠牲者追悼の作品
(CNN) 英国の覆面アーティスト、バンクシーがフランス・パリのバタクラン劇場に描いた作品が盗まれた事件で、イタリア中部アブルッツォ州のカラビニエリ(イタリア国家治安警察隊)関係者は10日、この作品がイタリア国内で見つかったことを明らかにした。
カラビニエリの関係者2人が匿名でCNNに語ったところによると、盗まれた作品は、カラビニエリの部隊がアブルッツォ州テラモで発見した。発見に至った経緯については明らかにしていない。
この事件の捜査を率いたイタリア検察は、11日に記者会見して詳細を発表する見通しだという。
バンクシーの絵画はバタクラン劇場の出口の扉に描かれていたが、2019年1月に何者かに盗まれていた。
描かれていたのは悲しそうな様子でうつむくベール姿の人物だった。バタクラン劇場で90人の犠牲者を出した2015年のテロを受け、バンクシーが追悼のために描いた作品と解釈されている。
2015年11月13日に起きたテロでは、バタクラン劇場のほかにもパリ市内のレストランやカフェ、競技場が狙われ、少なくとも130人が死亡、500人近くが負傷した。