英仏首脳、距離開けて対面 第2次大戦の記念式典に列席
ロンドン(CNN) フランスのマクロン大統領は18日にロンドンを訪れ、ジョンソン英首相とともに第2次大戦を記念する式典に参加した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以降、欧州の首脳2人が主要な行事で直接顔を合わせるのは初めて。
普段は面会の相手と固い握手を交わしたり、親しみを込めて体に触れたりすることで知られるマクロン大統領だが、今回の訪英では感染拡大予防としての対人距離の確保を実践した。
ジョンソン首相のほか、チャールズ皇太子とカミラ夫人に対してもあいさつは距離を保った状態でのお辞儀という形を取った。他国の首脳がイベントに訪れた場面としては異例の光景といえる。
チャールズ皇太子、カミラ夫人とあいさつを交わすマクロン仏大統領/Jonathan Brady/WPA Pool/Getty Images
マクロン氏訪英の公式の理由は、第2次大戦中、当時英国に亡命中のド・ゴール将軍が行った演説に関する記念式典に参加することだった。今年は同将軍が英BBCのラジオを通じてナチスドイツの占領下にあったフランスに向けて演説を行ってから80周年に当たる。
将軍のフランス国民への演説は同国による対独抗戦に重要な役割を果たしたとされる。マクロン氏は18日にこの史実に言及。英国がフランスに「最初の武器を与えてくれた。それはBBCのマイクだった」と語った。
互いに距離を取ってド・ゴール将軍の像の前に立つマクロン大統領、チャールズ皇太子、カミラ夫人/Jonathan Brady/Pool/AP
英国へ入国する際、マクロン氏は14日間の隔離措置の対象とはならなかった。この規定には外交上の例外が認められており、今回はそれが適用された。