インド北東部で落雷、83人死亡 モディ首相が弔意
(CNN) インド北東部ビハール州で25日、相次ぐ落雷により少なくとも83人が死亡した。州政府が明らかにした。
ビハール州の災害対策当局によると、最悪の被害が出たゴーパールガンジ県では13人が死亡した。これ以外の死者は州各地の22地域で確認された。
州災害対策当局者は、家族を失った世帯に対して5300ドル(約56万円)相当の標準的な補償の支払いを開始したとしている。
インドのモディ首相はツイッターで「悲劇的な知らせ」に触れ、ビハール州と北部ウッタルプラデシュ州で豪雨と落雷の最中に死者が出たと説明。州政府が緊急救助活動に当たっていることを明らかにしたほか、死者の遺族に弔意を示した。
インドを始めとする南アジアは毎年、5月から6月にかけて雷による死者が出ることが多い。インドの国家犯罪記録局によると、雷による死者は2017年に2885人、最新データが得られる18年には2357人に上った。
一方、米国立気象局によると、米国では19年の雷による死者は20人にとどまっている。
インドの農家は雨期の到来とともに屋外に出て畑の準備を行うため、雷の犠牲になることが多い。あまりに早い時期から種をまくと暑さで穀物が死んでしまう半面、作業が雨期の始まりに近すぎると、落雷の際に開けた場所にいることになり危険を伴う。
インドのモンスーンによる雨期は通常、6月初めごろに南部で始まる。6月いっぱいをかけて北方に進み、7月上旬までには全土がモンスーンの範囲に入る。