満員のバス水没で21人死亡、運転手が故意に突っ込む 中国
香港(CNN) 中国南西部の貴州省安順市で満員のバスが貯水池に転落し、地元警察によると運転手を含む21人が死亡、15人が負傷した。運転手が故意に突っ込んだとされる。
地元警察が13日に発表したところによると、バスは7日にガードレールを破って池に転落し、車体の一部が水没した。
国営メディアによると、乗客の中には学生12人が含まれ、このうち5人が死亡した。入試の受験を目前にした生徒らもいたという。
警察の発表によると、運転手は公営住宅が解体されて住まいを失ったことに不満を持ち、「注意を引くために極端な犯行に及んだ」とされる。
通常は昼からシフトに入っていたが、当日は朝早くからの乗務を申し出た。午前9時すぎに蒸留酒の「白酒」を1本購入し、プラスチックの水筒に入れていたという。
それから数時間後、交際相手の女性に「人生がいやになった」というメッセージを送り、まもなく池に突っ込んだとみられる。運転席で水筒の中身を飲む姿が目撃されている。
国営メディアによると、運転手は前職で工場に勤務していた時に賃貸の公営住宅を与えられた。開発計画の一環で解体されるとの通知を受けたが、補償金の受け取りを拒否していたという。