コロナ対策で学校閉校、生徒のうつ症状や自殺未遂が増加 中国
(CNN) 中国の医科大学の研究者グループは13日までに、新型コロナウイルス予防策として打ち出された閉校措置に伴い同国の小学生がうつ病の症状をより多く示し、自殺未遂も増えたとする新たな調査結果を公表した。
中国・安徽省にある安徽医科大学の研究者たちが米医師会の学術誌に掲載した。調査の対象は同省池州市に住む小学4年生から中学校までの生徒計1241人。
新型コロナの感染拡大が始まる前の昨年11月と学校再開から2週間経過した今年5月半ばの時点での精神的な問題の発生状況を比較。
この結果、約25%が5月にうつ病の症状を抱えていることを報告。11月時点での該当比率は約19%だった。また、自殺未遂は5月に6.4%と11月の3%に比べ倍以上になった。
研究者たちは学校の指導陣に対し封鎖措置後に学校に戻る生徒たちを支えるため今回の研究結果を材料にして必要な精神衛生面での対策を準備するよう期待している。
新型コロナ予防策の社会的な隔離措置は子どもたちの精神衛生に試練を与えているとの研究結果はこの他にも公表されている。
中国では今年1月、新型コロナの感染が拡散していることを受け教育省が春季の学期開始を4月下旬にまで延期。結果的に生徒は友人やより広範な地域社会と疎遠になる環境に追い込まれ、精神衛生面で影響を受けたともみられている。
安徽省は新型コロナの感染被害が大規模にならなかった地域とされる。