6000人の移民、泳いでモロッコからスペイン領セウタへ 1人溺死
マドリード(CNN) モロッコに隣接するスペイン領セウタで17日、未成年1500人を含む移民6000人以上がモロッコ側から泳いで渡り上陸した。セウタのスペイン政府報道官によると、1人が溺死(できし)した。同地での1日の不法移民の流入としては過去最多。
報道官によると、一部は南部タラハル海岸に、より大きな集団が北部ベンス海岸に到着した。どちらも地中海に突き出す防波堤の周りを泳いで渡ってきたという。
セウタは約8万4000人のスペイン人が暮らすモロッコ北部沿岸地帯の飛び地で、欧州連合(EU)地域に入ろうとする移民の目指す対象となってきた。
セウタの首長は18日、スペインのテレビ局TVEに対し「前例がない状況で、いらだちと悲しみを感じる」「到着した人々を集めて特定の場所に移動させ、国境付近を歩き回らないようにする必要がある」と述べた。
赤十字はタラハル海岸で移民に着替えやタオル、食料を配布した。広報担当によると、移民の中には赤ちゃんもいたが、たどり着いた人々の健康状態は良好に見えるという。天候の良さと泳いだ距離の短さが幸いしたとの見方も示した。