重度の栄養失調の子ども倍増、ユニセフが支援訴え コロナ禍のハイチ
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)は先月31日、カリブ海の島国ハイチで、重度の急性栄養失調に陥る子どもたちの数が、昨年から2倍以上に増える見込みであることを明らかにした。同国はコロナ禍の他、増え続ける暴力沙汰や乏しい社会インフラにあえいでいる。
同基金は、5歳未満の子どもたち8万6000人超が重度の急性栄養失調に陥る可能性があると警告。昨年は4万1000人だった。
ユニセフのラテンアメリカ・カリブ地域事務所のジャン・ゴフ所長はハイチへの1週間にわたる訪問を終えた後、「病院では、非常に多くの子どもたちが栄養失調にあえいでいるのを目にし、何人かは治療が間に合わなければ回復することはないだろう」と指摘。
今後数週間で、さらなる緊急の財政支援がなければ、栄養失調に対してわれわれが提供している、命を救うための治療が継続できなくなり、一部の子どもたちは死ぬリスクにさらされることになる」と述べた。
ユニセフは、急性栄養失調の治療に使用する調理済みの栄養治療食品(RUTF)が来月にも底をつくとし、予防および治療プログラムを実施するための必需品や薬品を購入するには、300万ドル(約3億3000万円)が「早急に」必要だとしている。