政府のコロナ広報に相次ぐ批判 ドイツ

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新型コロナウイルスワクチンの広報ポスター。ドイツ政府の広報の一部について批判の声も上がっている/Maja Hitij/Getty Images

新型コロナウイルスワクチンの広報ポスター。ドイツ政府の広報の一部について批判の声も上がっている/Maja Hitij/Getty Images

ベルリン(CNN) 新型コロナウイルスをめぐるドイツ政府の広報活動が、昨年から今年にかけて繰り返し物議を醸している。最近では人気俳優がワクチン接種を呼び掛けるビデオに批判の声が上がった。

最初に議論を呼んだのは、政府が昨年11月に流したビデオ三部作。未来の「英雄」が「戦い」を振り返る姿を描いた。若いころに新型ウイルスの感染拡大と戦うため、自宅のソファーに寝転がって過ごしたという英雄たちだ。

メルケル首相の報道官は、若者たちに外出自粛を促すのが目的だと説明した。ツイッター上ではそのユーモアを称賛する声も上がる一方、多くの死者が出ている国家の危機を軽視する内容だとの批判が集中。最前線の医療従事者をはじめ、自宅でくつろいではいられない人々への配慮不足も指摘された。

ビデオの制作に38万6887ドル(約4200万円)、宣伝と配信に213万8159ドル(約2億3000万円)の政府予算が使われたことも議論を呼んだ。

最近ではワクチンの普及に向けたキャンペーンが反感を買っている。政府のビデオでアラブ系の国民に接種を促したベルリンの医師が、先月フェイスブック上で2回にわたり、反ユダヤ主義の文章を投稿していたことが判明した。独大衆紙ビルトが8日に報じ、政府はただちにこのビデオを取り下げて調査不足について遺憾の意を示した。

さらに、保健省がこのほどツイッター上で共有した啓発動画も裏目に出た。米俳優デビッド・ハッセフホフさんが起用され、「私はワクチンで自由を見つけた。皆さんも見つけられる」と呼び掛けている。

これに対してドイツ国内の供給不足を指摘し、実際には接種を受けたくても受けられない人が多いとの意見が相次いだ。

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