米中が言葉の応酬、対話の継続では一致
ワシントン(CNN) 米国務省のシャーマン副長官は26日、訪問先の中国・天津で、王毅(ワンイー)外相と会談した。バイデン米政権は1週間前、各国と歩調を合わせて中国による世界的なサイバー攻撃を非難していた。
米国務省は今回の会談について、「率直でオープン」なものだったと述べた。中国政府については、国際的な規範を破壊しているとして、新疆ウイグル自治区でのジェノサイド(集団殺害)や、新型コロナウイルスの発生源の解明に向けた国際的な調査への協力の拒否などを指摘した。
米国務省の報道官は、米国は激しい争いを歓迎するし、競争力の強化を続けるとしたうえで、中国との紛争を求めてはいないと述べた。
中国政府は会談について、「深く、率直」なものだったと語ったが、中国当局者は、米政府の「非常に危険な中国政策」に強く不満を示したほか、人権問題に関する米国の偽善を非難した。
中国外務省の報道官によれば、中国当局者は米国に対し、中国の内政問題に対する介入や中国の国益の阻害、見せかけの価値に基づいた対立集団の形成などを即座にやめるよう求めたという。
米中は、世界で最も重要な2国間関係の管理に苦慮しながら優位に立とうとしている。10月には米国のバイデン大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が初の会談を行うとの見方も出ている。言葉の応酬はみられたものの、米中とも対話の継続には意欲を示している。