中国の原発、燃料棒の破損で一時運転停止
(CNN) 中国広東省にある台山原子力発電所の1号機で燃料棒の一部が破損したことを受け、国営の運営会社、中国広核集団(CGN)は7月30日、この原子炉の運転を一時停止すると発表した。
CGNによると、破損した燃料棒はごく一部で、技術上定められた基準の範囲内とされる。運営を支援するフランス電力(EDF)と話し合った結果、保全作業と破損の原因調査、交換のために停止を決めたという。
EDFの子会社で台山原発に出資する仏フラマトムは今年6月に同原発をめぐって「差し迫った放射線の脅威」を警告し、米政府が漏えいの可能性を調査していた。
中国政府は同月、原発周辺の放射線レベルは正常で、破損したのは1号機の燃料棒6万本以上のうち0.01%にすぎないと説明。製造、運搬過程で必然的に起きる破損だと強調した。
EDFの報道担当者は7月、状況は「深刻」だが緊急事態ではないとの見方を示した。仏国内の原子炉なら手続き上、運転を停止しているはずだとしたうえで、同原発がどうするかはCGN次第だと述べていた。