新型コロナのワクチン供給量、25%減の見通し WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルスワクチンを共同調達する国際的な枠組み「COVAX(コバックス)ファシリティー」は現時点から年末までにかけて11億回分のワクチンが追加されるとの見通しを明らかにした。
WHOが8日に見通しを発表した。これは7月の推計から25%少ない量となる。WHOは新しい見通しを受けて、改めて裕福な国々に対し、世界のより多くの人々が1回目のワクチン接種を受けられるまで、「ブースター」と呼ばれる追加接種を控えるよう呼び掛けた。
現時点では、COVAXを通じて用意できたワクチンは3億3000万回分。
報告書によれば、最も可能性の高いシナリオは、9月から年末にかけて10億回分以上のワクチンが利用できるようになる。
この見通しによれば、2021年全体で利用できるワクチンは14億回分で、12億回分が低所得国に配布される。
これまでの直近の予測だった7月の見通しでは今年利用できるワクチンの量は18億回だった。ワクチン供給量が減った背景として、インドでの輸出制限や、アストラゼネカの工場での製造問題、ノババックスの規制に関する遅れなどが挙げられている。
WHOのテドロス事務局長は改めて、裕福な国々に対して、より多くの人々がワクチンを接種できるまで、追加接種を控えるよう呼び掛けた。以前は9月末までの停止を求めていたが、今回は年末までの停止を求めている。