英海軍の哨戒艦2隻が出港、インド太平洋地域に5年間展開
この地域の中心には中国が位置する。中国は英国の最重要同盟国である米国との間で緊張が高まっている。
国防省は声明で「両艦は海軍、そして英国の目と耳の役割を果たす。英国の同盟国と協力し、麻薬密売や密輸、テロその他の違法活動対策で安全哨戒を実施して、グローバル・ブリテンの旗を掲げる」としている。
グローバル・ブリテンとは英国が欧州連合(EU)離脱後の青写真として描いている構想で、軍事安全保障を含む多数の領域で英国の影響力を行使することを目的とする。
英国は3月、軍事・外交政策の包括的な見直しを発表し、今後10年でインド太平洋地域に軸足を移す方針を確認するとともに、中国が突きつける課題への警戒を呼び掛けていた。
5月には、空母クイーン・エリザベスを中心に米艦やオランダ艦とともに編成した空母打撃群(CSG21)が英国を出発。クイーン・エリザベスは今週、横須賀の海軍基地に寄港し、6日に日本の防衛当局高官や自衛隊関係者の訪問を受けた。