南ア、新型コロナの抑制措置を緩和 ワクチンパスポート導入も検討
(CNN) 南アフリカのラマポーザ大統領は14日までに、新型コロナウイルスの感染率が下がってきたことを受けて、新型コロナウイルスの流行抑止に向けた措置の一部を緩和させると明らかにした。
ラマポーザ大統領によれば、全国規模の外出禁止令について時間帯を午後11時から午前4時へと短縮する。集会の人数制限も屋内は250人に、屋外は500人へ拡大させる。アルコールの販売に関する規制も緩和される。
ラマポーザ大統領は、同国には現在、成人の人口全体をまかなえるだけの十分なワクチンがあると述べ、成人の4分の1以上が少なくとも1度のワクチン接種を行ったと明らかにした。
ラマポーザ大統領は、通常の生活に戻すためにワクチン接種を呼び掛けた。大統領は「もし、多くの人々がワクチン接種を行わず、感染の危険性が高いままなら、新しくより危険な変異株が現れる可能性がある」と述べた。
ラマポーザ大統領は、ワクチン接種の証明などに利用できるワクチンパスポートや証明書のようなものについて協議を行っていることも明らかにした。
ワクチンパスポートについては、南アフリカにアパルトヘイト(人種隔離)政策が施行されていた時代に、黒人が特定の場所での滞在時に当局に提示するために携帯していた書類との関連を指摘して批判する声もある。
南アフリカでは6月に、より感染力の高いデルタ変異株による「第3波」を受けて、厳格なロックダウン(都市封鎖)が導入された。
最近では、感染の流行も多くの地域で収まりつつある。保健省が今月12日に報告した新規感染件数は3961件と、ロックダウン直前の6月27日の同1万5036件からは改善している。