オーストラリアの原潜獲得、米英が支援 中国に対抗
(CNN) 米国のジョー・バイデン大統領は15日、オーストラリアの原子力潜水艦獲得を支援する新しい取り組みを発表した。国際社会と連携して中国に対抗することを目指す重要な一歩となる。
今回の発表は、米国、オーストラリア、英国の首脳が同日午後に共同で表明した新たな3カ国間パートナーシップの一環。バイデン大統領は「3カ国間の協力関係を深め、正式なものとするための新たな歴史的一歩を踏み出す。我々は、インド太平洋における長期的な平和と安定の保障が不可欠だと認識している」と語った。
当局者は発表に先立ち、3カ国間の新たな協力関係は中国について具体的に言及するものではないと主張。3カ国が今後数カ月にわたって定期的に会談し、現代の安全保障上の課題に対応するため、サイバー問題や先端技術、防衛をめぐって連携すると説明した。新たなパートナーシップは「AUKUS」と呼ばれる。
ただ、今回の発表の中心は、オーストラリアの原子力潜水艦能力の獲得にある。原子力潜水艦は従来の潜水艦に比べて高速で航行でき、耐久性やステルス性が高く、浮上が必要になる頻度も少ない。
AUKUSは米豪英の新たなパートナーシップの一環となる/CNN
政権高官は発表前に、「これでオーストラリアがはるかに高い水準で役割を果たし、米国の能力を補うことができる」と話していた。
バイデン大統領はAUKUSが必要とされる理由について、「同地域における現在の戦略的環境と、今後予想される展開の両方に対応できる必要がある」と強調した。