共和党支持者の過半数、トランプ前大統領が共和党「指導者」に
(CNN) 共和党員の過半数が、トランプ前大統領が共和党の指導者であるべきだと考えていることがわかった。CNNの委託を受けた世論調査会社SSRSの調査で明らかになった。ただ、2024年に行われる大統領選でトランプ氏が候補者となった場合の強さについては共和党内でも意見が割れている。
今回の調査によれば、共和党員もしくは共和党寄りの無党派層のうち63%がトランプ氏について共和党の指導者であるべきだと答えた。しかし、20年の大統領選で敗れたトランプ氏が24年の大統領選で優位に立てるかどうかについては意見が割れた。共和党員の51%はトランプ氏が大統領候補に指名されたら大統領選で勝利する可能性がより高まると答えた。49%は別の候補者のほうがより可能性が高まると回答した。
これは19年時の見方からは大きく変わった。当時は共和党員の4分の3以上が、別の候補者よりもトランプ氏を指名したほうが大統領選に勝利する可能性がより高まるとみていた。
共和党内でみてもトランプ氏への支持は均等ではない。学位を持たない共和党員の69%がトランプ氏が党を率いるべきだと述べた。一方、学位を持った共和党員のうちトランプ氏が党を率いるべきだと答えた割合は49%だった。共和党内の保守派のうち72%がトランプ氏が党を率いるべきだと答えた。党内でより数の少ない穏健派でトランプ氏が党を率いるべきだとした人の割合は49%だった。
共和党員を自認する人と共和党寄りの無党派層で比べると、トランプ氏に党を率いてもらいたいと考える人の割合は前者が71%、後者が51%だった。
共和党員の約60%が、共和党員であると自認するにあたり、トランプ氏を支持することや、20年の大統領選でトランプ氏が勝利したと信じることが少なくとも何らかのかたちで重要だと考えていた。
ただ、より伝統的な党派的な違いが重要だと答える人のほうが多かった。共和党員であることの意味について、民主党の政策に反対することが何らかの形で重要だと答えた人の割合は69%だった。議会の共和党員を支持することと答えた人の割合は同81%、保守的な価値や立場を保持することと答えた人の割合は同85%、連邦政府の権限はより小さくすべきと信じることと答えた人の割合は同86%だった。
一方、民主党員や民主党寄りの無党派層では、進歩主義的な政策への支持やより大きな政府の支援を求める点で民主党員のアイデンティティーを感じる人が最も多かった。前者は84%、後者は93%だった。
民主党が政権の座にあるのを反映してか、共和党の政策に反対することが少なくとも何らかのかたちで重要だと考える人は58%にとどまり、共和党側の数値より低かった。バイデン大統領への支持、議会民主党への支持が重要だと考える人はそれぞれ77%、81%だった。
民主党で一番大きな差が開いたのは世代間と人種間での回答の差だった。45歳以上ではバイデン氏支持が非常に重要だと答える人が、45歳未満より28ポイント多かった。議会民主党への支持が非常に重要だと答える人でも同様に22ポイント多かった。
黒人の民主党員でバイデン氏への支持が非常に重要だと答える人は、白人の党員よりも14ポイント多かった。連邦政府が支援を増やすことが非常に重要だと答える人は、有色人種の民主党員が白人の党員を12ポイント上回った。
リベラルの民主党員と穏健派の党員を比べると、進歩主義的な政策(32ポイント)、共和党への反対(14ポイント)、政府がより大きな役割を果たすことへの支持(14ポイント)、議会民主党への支持(12ポイント)でリベラルが穏健派を上回った。ただ、バイデン氏への支持では3ポイントしか開きがなかった。
両党とも党の位置づけには満足しているとの結果が出た。共和党員の86%が共和党が本流であると回答。民主党員では92%が民主党が本流で、また同96%がバイデン氏が本流だと答えた。
共和党について極端すぎると答える人は米国人の51%、おおむね本流だと答える人は49%だった。民主党ではそれぞれ45%、54%だった。
今回の世論調査は8月3日から9月7日にかけてオンラインや電話インタビューで無作為に抽出した成人2119人を対象に行った。