イタリア、全ての就業者にワクチンの接種証明提示を義務化 欧州初
ローマ(CNN) イタリア政府は、全ての公的機関および民間企業の就業者にワクチンの接種証明、もしくは検査による陰性証明、回復証明の提示を義務化する政令を承認した。同国のロベルト・スペランツァ保健相が16日、記者会見で明らかにした。
閣議決定された今回の政令は、国民に対して新型コロナワクチンの接種をさらに促進することを目指したもので、10月15日に施行される。
同保健相は、「これは職場をより安全にし、接種キャンペーンを強化するためのものだ」と説明。この政令について「新たなシーズンに迎えるに当たって、ワクチンの接種を重要な鍵とする戦略」だと評した。
政府の集計によれば同国では、12歳以上の人口の約75%がすでにワクチンの接種を完了している。
今回の動きにより、かつて欧州における新型コロナ感染症の震源地となったイタリアは、欧州で初めてこうしたあからさまな規則を導入する国となる。
同国はすでに、医療従事者のワクチン接種を義務化。8月6日以降は、博物館や美術館といった文化施設、およびスポーツや興行イベントの会場、テーマパーク、スパや屋内レストランなどに入場する際、グリーンカードの提示が必要となっている。また9月1日以降はこの規制が、国内線の空路、地域間の鉄路および海路での移動においても適用される。
グリーンパスは所有者のワクチン接種、48時間以内に受けた検査の陰性結果、もしくは過去6カ月以内の治癒を証明する。