拉致犯とされる4人の遺体、つり下げさらす タリバン
(CNN) アフガニスタンの実権を握ったイスラム主義勢力タリバンは25日、西部ヘラート州で起きた拉致事件の犯人とされる男性4人の遺体を、州都ヘラート市内の広場などにつり下げた。現地のジャーナリストらがCNNに語った。
ジャーナリストともう1人の情報筋によると、4人は数日前に商人の男性とその息子が連れ去られた事件の犯人とされる。タリバンは父子を解放して4人を殺害し、遺体を市内4カ所につり下げて公開した。
ヘラート州の副知事は地元ジャーナリストに、州内での衝突で4人が死亡し、タリバンが樹立を宣言した「イスラム首長国」の武装メンバー1人が負傷したと述べた。
市内からの映像には、中央広場でクレーンからつられた男性1人の遺体が映っている。目撃者の話によれば、遺体を見ようと市民らが周囲に集まった。
現地の学生活動家はCNNに、男性らが作戦遂行中に射殺され、見せしめのためにつられたと語った。
タリバンはこの件でコメントを出していない。
アフガン北部マザリシャリフでも今月、拉致犯とされる4人の遺体が中央広場に遺棄された。この4人は複数の子どもを拉致し、タリバンとの銃撃戦で死亡したとされる。
タリバンは旧政権時代よりも柔軟な政策をとると表明しているが、これまでにジャーナリストの拘束やデモ参加者への暴力などが相次いで報告され、国際社会が懸念を強めている。