ローマ教皇「私の恥」、仏カトリック教会の性的虐待への対応
(CNN) フランスで過去数十年間、カトリック教会の神父らが膨大な人数の未成年者に性的虐待を加えていたとの報告書が発表された問題で、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は6日、「私の恥」であるとの思いを明かした。
バチカンでの週1回の一般謁見(えっけん)で述べたもので、教会の指導者たちに対し似たような悲劇が再発しないよう万全の努力を講じるよう呼びかけた。
5日に発表された報告書は、フランスで過去70年の間、推定で21万6000人の未成年者が性的虐待を受けていたと指摘。非聖職者や教会の関係者による加害行為を含めれば被害者は推定33万人に達するともした。
また、教会は組織の保身を最優先にし、被害者に沈黙を守るよう促してもいたと指弾していた。
フランシスコ教皇は教会が余りにも長い間、これら性的虐待を無視して来たことは自らの恥との考えを表明。「性的虐待の証拠に直面しているフランスの聖職者に親密さや父性愛に基づく支持を示す」とし、「つらいことだが、健全でもある」と続けた。
カトリック教会をめぐっては、他国でもフランスと同様の聖職者による性的虐待の訴えが近年目立ち、教会の威信低下を招いている。