暴力的なパートナーとの関係解消に43万円支給、家庭内暴力の問題に苦慮する豪州

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2020年の国際女性デーに参加した女性たち=豪南東部シドニー/Lisa Maree Williams/Getty Images

2020年の国際女性デーに参加した女性たち=豪南東部シドニー/Lisa Maree Williams/Getty Images

豪ブリスベン(CNN) オーストラリア政府は1回限りの給付金によって、人々が暴力的なパートナーとの関係を解消する支援に乗り出している。

19日以降、パートナーからの暴力の被害者は5000豪ドル(約43万円)の支給を申請できる。これは現金でも、授業料などの経費に対する直接支払いの形でも受け取れる。

今回の仕組みはすべてのジェンダーに適用されるが、申請者の大部分は女性が占めると予想される。政府のデータによれば、オーストラリアでは女性がパートナーに殺害される事件が9日に1人のペースで起きている。

給付金の支給は女性の権利の擁護団体などからは歓迎されているものの、オーストラリアにおける家庭内暴力の問題の根本的原因に取り組むものではないとの指摘も出ている。

女性の権利擁護や完全なジェンダー平等を掲げるビクトリアン・ウィメンズ・トラスト(VWT)の責任者を務めるメアリー・クルック氏は、オーストラリアが国として「男性的な」文化に関するより広範な議論を行う必要があると主張。家庭の長のほか政府や企業のトップの役職には男性が就くケースがほとんどだと強調した。

そのうえで、女性の方が実家を出るのを余儀なくされる理由についても問いかけが必要だとの見方を示した。

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