デクラーク元南ア大統領、85歳で死去 ノーベル平和賞受賞も評価分かれる
アフリカーナ(オランダ系白人)の著名な政治家一族で生まれ育った同氏は、弁護士として活動した後、政治家として数々の閣僚職を歴任。また父親のヤン・デクラーク氏も1960年代に重鎮の保守政治家として活動し、75年には一時的に大統領代行を務めた。
デクラーク氏はかつて、同氏の家系および確固たる保守主義から、革命家ではなく反動政治家と広く位置付けられていた。
だがアパルトヘイトの過酷な現実が、暴力沙汰や追放劇をもたらし、反発が強まったことで、最終的には道筋を変更することが必要だと認識。
2012年にはCNNとのインタビューで、自身を「転向者」と評し、「目標は、分離しつつも平等、というものだったが、分離しつつ平等は失敗に終わった」と説明。「我々は、アフリカ各地で変化の風が吹いた際に、もっと早くその流れに乗るべきだった」と話していた。