デクラーク元南ア大統領、85歳で死去 ノーベル平和賞受賞も評価分かれる
(CNN) 南アフリカでアパルトヘイト(人種隔離)時代最後の政権を率いたデクラーク元大統領が死去した。85歳だった。同氏の財団が11日、発表した。同氏は、同国の人種隔離政策撤廃に尽力したとして、後任の大統領となったネルソン・マンデラ氏とともにノーベル平和賞を受賞した。
デクラーク氏は、刑務所に収監されていたマンデラ氏を釈放。民主制への移行をめぐって同氏と困難な交渉を繰り広げ、同国の多数派である黒人に対する少数派の白人政権の支配を数世代にわたって維持させた人種隔離システムを廃止させた。
2人は1993年、人種隔離政策撤廃に尽力したとしてノーベル平和賞を共同受賞。だがデクラーク氏はアパルトヘイトを支えた政権に仕えてきた過去があり、政界引退後も明確にアパルトヘイトを非難することに慎重なそぶりを見せていたことから、長らく評価の分かれる人物であり続けた。
FWデクラーク財団は11日、がんの一種である中皮腫のため、同氏が自宅で死去したと発表。