ポーランド・ベラルーシ国境の移民危機、子ども200人も立ち往生
移民の一部は国境を越えるために数週間にわたって待機しており、怒りやいら立ちの雰囲気が立ち込めている。寒さのなかで死亡する移民も出てきており、低体温症が現実的なリスクとなっている。
CNN取材班は12日と13日、ベラルーシ当局の付き添いのもと、難民キャンプに入った。そこに集まった数千人の人々を支えるためのインフラは最小限で、小さな貯水槽が2つあるだけでトイレの施設は見当たらなかった。
ベラルーシの赤十字が食料や水を届けているものの、CNNの取材に答えた移民によれば、配達は不十分で不安定だという。キャンプにすでにいる人たちが生きる分にはかろうじて間に合っているものの、国境当局者の推計では国境地域にいる人の数は1週間以内に5000人に増える見通しだという。
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15歳の娘とともにイラクのクルディスタン地域から来た夫婦/Zahra Ullah/CNN
イラクのクルディスタン地域から来たという夫婦は欧州でのよりよい生活を求めて15歳の娘を連れてきた。既に7晩泊まっているが、欧州に到達する望みは捨てていないという。
同地域から来た別の男性は2000ドル(約23万円)の旅費を支払ったと語り、「我々はドイツに行くことを望んでいる」と口にした。
夫と4歳の息子とともに同地域から来たという28歳の女性は、息子の手術が渡航の理由で、添え木をした息子は歩けないと話す。地元では手術が失敗する可能性があり、ドイツでの手術は非常にいいと医師から言われたとも語った。
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4歳の少年と28歳の母親はイラクのクルディスタン地域から来た/Zahra Ullah/CNN