英外務省元職員、アフガン退避での政府の不手際を告発 犬救出でリソース浪費と証言
同氏はまた、外務省の組織体制を批判し、ある時点では自身が、退避を申請する電子メールの受信箱を監視する唯一の人物だったと主張している。
また職員の人事異動が「数時間にわたる混乱をもたらした。その間人々は何が起きているのか把握しようと努めた」と指摘。ある同僚は「明らかにおびえながら、数百人の生死を賭けた決断を下すよう求められていた。彼らはそうした決断について何も知らなかった」と述べた。
マーシャル氏はさらに、空港の収容能力が限られ、無数の退避申請に応えられないにもかかわらず、ジョンソン首相の要請で死活的なリソースが、動物保護団体「ナウザド」の職員と犬たちを退避させることに用いられたと証言。
「ナウザドの動物たちの移送と、英国人や英国軍兵士に奉仕したアフガニスタン人の退避者の避難とは、直接的に二律背反の関係にあった」と記している。
一方のジョンソン首相は7日、ナウザドの退避を命じたことを猛烈に否定。先の証言は「完全に馬鹿げたもの」と評し、「我々が今夏にかけて実施した、カブールから1万5000人を空路で運んだピッティング作戦は、ここ50年超で最も傑出した軍事的成果の一つだと思う」と述べた。
アフガニスタンをめぐる危機における当時のラーブ氏の対応はすでに厳しい批判を浴びており、同氏は数週間後に降格させられている。