発熱などの治療薬購入でもコロナ検査要求、五輪対策で北京市
(CNN) 冬季五輪の開幕を間近に控える中国の北京市当局は27日までに、発熱やせき治療の薬を過去2週間内に購入した市民らに対し72時間内に新型コロナウイルスの検査を受けるよう命じた。
新型コロナの感染拡大の防止策で、来週から始まる中国のお正月休みにあたる「春節」の連休に合わせた住民らの旅行計画に水をかけるような措置となっている。同国のソーシャルメディア上では旅行計画が台なしになるなどの不平不満を漏らす意見が既に出ており、検査を待つ長い行列も出現した。
検査を受けなければ、同市の保健対策アプリに基づく旅行やレストラン入店が阻まれ、公共の場所への立ち入りも拒まれる。このアプリは公共輸送機関の利用などにも必要とされる。
発熱治療などの薬を直接あるいはオンライン上で購入しようとする顧客も3日内に新型コロナ検査を受けなければならない。保健対策アプリのほか、薬局で個人情報の報告も求められる。
北京市は24日、9人の市中感染例を報告。7人が有症状で、2人が無症状だった。この9例は全て市南西部の地区で判明。同地区では23日、大規模な検査が始まっていた。
24日時点で冬季五輪の開幕までは2週間を切ったが、北京市によると市内ではここ数週間で52人の感染例がわかり、うち46例がデルタ変異株によるものだった。