産科病院爆撃後は「地獄の2日間」、マリウポリ市長がロシアを非難
(CNN) ウクライナ南部の港湾都市マリウポリのヴァディム・ボイチェンコ市長は11日までに、怒りを込めたビデオメッセージを発表し、「人間性に対する冷笑的かつ破壊的な戦争」を仕掛けているとしてロシアを非難した。
9日に発生した産科病院への爆撃後は「地獄の2日間」だったと語った。この爆撃で子ども1人を含む少なくとも3人が死亡した。
ボイチェンコ市長は激しく損壊した建物が映る動画の中で、この日もロシア軍による砲撃があったと説明。「30分おきに、マリウポリにはロシアの軍用機が侵入する。彼らは民間の建物を撃ち、市民を殺害している。老人、女性、そして子どもたちを」と述べた。
「これはロシア軍がプーチン大統領とともに引き起こしているジェノサイド(集団殺害)だ」(ボイチェンコ市長)
また人々を避難させ人道支援を届けるための「人道回廊」を巡っては、極めて皮肉な状況が生じているとも指摘。
40万人のマリウポリ市民が人質に取られ、人道回廊が開くのを待っているとしたうえで、「人道支援がマリウポリに届かなくなってもう6日になる。ロシア人はマリウポリを平和的かつ穏やかに包囲していると主張するが、これ以上の皮肉はない」と強調した。