ウクライナ、米国にミサイル提供を要望 「ジャベリン」と「スティンガー」1日各500基
(CNN) ウクライナがここ数日で米政府からの軍事支援で要望する項目のリストを更新し、対戦車ミサイルや対空ミサイルの数が以前より数百基増えていることがCNNに提供された文書からわかった。
米議員に伝えられた最新の要請によると、ウクライナは米国製の対空ミサイル「スティンガー」と対戦車ミサイル「ジャベリン」を毎日各500基必要としている。
ウクライナはロシア軍の攻撃が続くため武器が不足する可能性があると主張している。一方、米国や北大西洋条約機構(NATO)の当局者からは、さらに多くの武器が既にウクライナに向かっていると反発する声も出ている。
米国や他のNATO諸国は3月7日までに約1万7000基の対戦車ミサイル、約2000基の対空ミサイルをウクライナに送った。ロシアがそうした供給品を標的にすると脅しをかける中でも、武器や装備品の供給は続けられている。
国防当局幹部によると、先月後半に米国が承認した3億5000万ドルの安全保障支援はこの数日ウクライナに到着している。それに続く合計10億ドルの2つの支援パッケージも届き始めているという。
バイデン米大統領は24日、「装甲システム、弾薬、武器がウクライナに入っている」と発言した。前述の国防当局幹部は今後「何日にもわたり複数の航空便で」東欧に装備品が届き、複数の陸上の国境地点からウクライナに供給されると語った。
英国も22日、対戦車ミサイルや高性能爆薬兵器を含む6000基のミサイルを新たに支援すると発表。ウクライナ軍への金銭支援約3300万ドルも行うとした。
今回CNNに提供されたリストには、ジェット機や攻撃ヘリコプター、対空システムS300などの要望品も記されている。
ロシア製ジェット機は2つのタイプが掲載され、1つは地上部隊の近接航空支援用の機体となる。ウクライナはそれぞれ36機ずつ要望している。
米議会の一部議員は、米国がウクライナの望む武器を迅速に提供すべきだと考えている。先週ポーランドとドイツを訪れ、ウクライナからの難民支援を行う民間団体や米軍部隊と会合を開いたジャッキー・ローゼン上院議員(ネバダ州選出)は、現地で「切迫感」を感じたと発言。「彼らは戦争を生き抜くだけでなく、戦争に勝つためのあらゆる道具を必要としている」と述べ、ミサイルやドローン(無人機)などあらゆる軍事支援の必要性に言及した。