核兵器の使用は「国家の存在」が脅かされた場合のみ ロシア大統領報道官
(CNN) ロシア大統領府の報道官は28日、米公共放送PBSのインタビューの中で、ロシアが核兵器を使用するのは国家の存在が脅かされた時のみであり、ウクライナで続く戦争の結果として核を使用することはないと語った。
ロシアのペスコフ報道官はPBSのニュース番組の中で、「(ウクライナでの)作戦のどんな結果も、当然ながら、核兵器を使用する理由にはならない」と強調。「我々の安全保障概念で明確に述べている通り、我が国において国家の存在に対する脅威がある場合にのみ、我々は核を使用でき、我が国の存在に対する脅威を排除する目的で実際に核兵器を使用する」と語った。
米国のバイデン大統領がロシアのプーチン大統領を「虐殺者」と呼び、プーチン大統領が権力の座にとどまり続けてはならないと発言したことについて質問されると、ペスコフ報道官は「非常に危ない」との認識を示し、「これは個人的な中傷だ」「当然ながら、一切容認できない。誰がロシア連邦の大統領になるか、誰が大統領であるかを決めるのは米国の大統領ではない」と強調した。
ウクライナでは、住宅や学校、病院などが爆撃されたとウクライナ軍やジャーナリスト、同国を逃れた難民などが訴えている。それでもペスコフ報道官は、ロシア軍が意図的にウクライナの民間人を標的にしていることを否定。「住宅は砲撃していない。集合住宅は砲撃していない。民間の目標は砲撃していない」と述べ、「砲撃し、標的としているのは軍のインフラのみだ」と語った。