アフガン首都のモスクで爆発、10人死亡 死者増える恐れも
(CNN) アフガニスタン首都カブールのモスク(イスラム教礼拝所)で29日、金曜礼拝の後に爆発が起き、タリバン政権の警察広報担当によると、少なくとも10人が死亡し、30人が負傷した。目撃者からは死者がさらに多い恐れがあるとの証言も出ている。
同国の民放局TOLOニュースによると、爆発が起きたのは同市のセラヒアラウッディン地区。
市民に無料の診療を提供する非政府組織(NGO)「エマージェンシー」は、爆発後20人の負傷者を治療したとツイートした。
ファルハン・ハク国連事務総長副報道官によると、爆発の際、少なくとも国連職員2人とその家族がこのモスクの中にいたという。
ハク氏は攻撃を「最も強い言葉」で非難し、「市民を標的とする無差別連続攻撃の最新事例だ」と述べた。
タリバン政権の報道官も同日ツイッターで、ラマダン(断食月)終了間際に起きた攻撃を非難。「イスラム教やこの国とは何の関係もない集団の仕業だ」として、犯人の処罰を誓い、犠牲者の家族に哀悼の意を示した。
ここ2週間、同国各地で主に少数派ハザラ人のシーア派社会を狙った爆発事件が続いている。
先週には北部クンドゥズ州のモスクで金曜礼拝後に爆発があり、33人が死亡し、数十人が負傷した。
その数日前にも北部の都市マザリシャリフで1件、クンドゥズ州の別の場所で1件爆発があった。カブール西部の高校と教育センターでも複数の爆発が起きている。
こうした攻撃の大半は過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系組織でタリバンと敵対する「ISIS―ホラサン(ISIS―K)」が犯行声明を出した。今回の攻撃については、いずれの勢力からも犯行声明は出ていない。