5年以内に1.5度の気温上昇、確率50% WMOが報告
平均気温が1.5度上がることによって、世界のサンゴ礁が消滅したり、永久凍土の大規模な融解が始まったりする影響が考えられる。国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2月に出した報告書の中で、気温の上昇がたとえ一時的にでも1.5度を超えた場合、その影響は元に戻らない恐れがあると指摘した。
報告書の作成を主導した英気象庁のレオン・ハーマンソン氏は、「1年だけ1.5度を超えてもパリ協定の目標を破ったことにはならないが、長期にわたって超える事態がますます迫っていることが明らかになる」と述べた。
報告書の発表に先立ち、インドやパキスタンは最近、「人間の生存可能性の限界」が試されるほどの異常な熱波に見舞われていた。
米西部では00~21年の干ばつが過去1200年で最も深刻な規模に達し、国内最大の人工貯水池であるミード湖など、貯水池の水位が極端に下がっている。