拷問記録でロシアの戦犯容疑者の責任を問う ゼレンスキー大統領
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は7日の演説で、「戦争犯罪とロシア軍の犯罪者」を記録するシステム「拷問者の書」を立ち上げると語った。
「これらは、ウクライナ人に対する特定の暴力犯罪を犯した特定の人々に関する具体的な事実だ」とゼレンスキー大統領は述べた。
「このような『拷問者の書』は、戦争犯罪の直接の加害者であるロシア軍の兵士だけでなく、指揮官の責任の基礎の一つとなる。命令を下した者たちだ。ブチャ、マリウポリ、あらゆる都市、そしてロシア軍が到達したすべての地域で兵士が行ったあらゆることを可能にした者たちの責任を問う」と語った。
このシステムの構築はしばらく前から進められていたという。
ウクライナでは先月、ロシアの侵攻以来初めての戦争犯罪裁判で、21歳のロシア人兵士が非武装の男性を殺害したとして終身刑を言い渡された。
裁判は、ウクライナが以前ロシア軍に占領されていた地域を取り戻し、ロシアが戦争犯罪を行った証拠が次々と出てくる中で行われた。
ウクライナの検事総長は4月、ロシアの戦争犯罪6000件近くを調査しており、毎日多くの調査が開始されていると述べた。
ロシアは戦争犯罪の疑惑を否定し、自国軍は民間人を標的にしていないと主張している。しかし、ウクライナの現場にいるCNNのジャーナリストは、複数の場所で残虐行為の証拠を直接目にしている。