ウクライナ戦争は「子どもの権利の危機」 ユニセフの地域責任者
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)欧州・中央アジア地域事務所のアフシャン・カーン代表は14日、米ニューヨークでの記者会見で、ウクライナの戦争は「子どもの権利の危機」だと訴えた。
カーン氏はこれに先立ち、ウクライナを訪問していた。会見では、同国の子どもたちの3分の2近くが国内外への避難を強いられていると指摘し、「子どもたちは家や友人、おもちゃ、大事な持ち物、家族を後に残すしかなく、将来の不安に直面している」と訴えた。
同氏は国連の数字として、戦争が始まってから277人の子どもが死亡、456人が負傷したと述べた。ウクライナ東部では、ユニセフが支援する学校の6分の1が損壊または全壊したという。
ウクライナ検事総長は子どもの死者が313人、負傷者が579人に上ると発表している。
カーン氏は、こうした数字が子どもの権利の危機を示していると強調。ユニセフは全国にいる子どもたちや家族の支援に努めていると語った。
人口の集まる地区や民間施設への攻撃を止める必要があるのは明らかだとして、即時停戦を改めて呼び掛けた。戦争が1日長引くごとに、子どもたちが受ける長期的、破壊的な影響は増大すると懸念を示した。