イタリア大統領、上下両院を解散 首相の辞任受け
自国と欧州の頭痛の種に?
ドラギ氏の辞任は、欧州が近年最大の課題を抱え、リセッション(景気後退)入りの危険もある時期に重なった。
EUのインフレ率は先月9.6%で、ユーロ導入国だけでも8.6%に達する。またスペインやフランスで広がる山火事は経済活動の障害となりうる。
イタリアの総選挙入りを受け、投資家からは右派が選挙で支持を広げるのではないかとの懸念が出ており、EUの結束に疑念が生じる状況となっている。
イタリアの中道右派は「イタリアの同胞」党のメローニ党首など欧州懐疑派の人物が率いている。一方、同派連合の中にはEUに対してより柔軟な姿勢を示す政党もある。
民主党はEU支持の姿勢を維持するものの、政権入りはしそうにないと予測されている。五つ星運動は欧州懐疑派とEU支持派から構成されているが、選挙で善戦するとはみられていない。