ハルキウ州から撤収急いだロシア軍、大量の装備品失う
(CNN) ウクライナ軍参謀本部などは17日までに、同国北東部ハルキウ州からロシア軍が大規模な撤収を急いだ際、失ったり、放棄したりした軍装備品は数百規模に達すると報告した。
その量の特定は難しいとしたが、置き去りなどされたのは戦車や装甲車両も含む。専門家は、保有していた戦車の半数を失ったかもしれない戦車師団の存在も指摘。慌ただしく撤退したロシア軍が放置した戦車などを映した画像や動画も最近、多数出回っていた。
ウクライナ軍参謀本部は、今月6日からの1週間で破壊したロシア軍の装備は590と主張。戦車86両、装甲戦闘車両158両、砲門が106丁や車両159台などとした。
CNNはこれら数字を独自に確認出来ていないが、独立系のメディア「オリックス」は今年8月に比べ、ロシア軍の損害が大きく増加したことは立証出来ると説明。これら打撃の大半はハルキウ州で受け、南部ヘルソン州や東部ドネツク州でも生じたとした。同メディアはウクライナ侵攻が始まって以降、ロシア軍の損害などを照合する作業を続けている。
オリックスによると、今月11日の1日で破壊や損壊を受けたほか、捕獲もされていたロシア軍の装備は計102。戦車23両、装甲兵員輸送車13両に歩兵戦闘車両25両などだった。ロシア軍は翌日、さらに99を失ったともした。
これらは確認などが可能な損害のデータ分のみとなっており、実際の数字ははるかに多いともみている。
9月の第2週を対象にしてまとめた移動平均値によると、ロシア軍が1日あたり失った装備は平均で60以上。8月の最終週では約15だった。60以上との数字は、今年5月にウクライナ・ドネツ川の渡河を複数回図り無残な結果に終わった作戦以降では最も高い喪失率となった。
半面、ウクライナ軍が9月第2週で被った装備の損失は約10で推移していた。