ロシア、実効支配地域でウクライナ人を招集か
(CNN) ウクライナ当局者は27日までに、ロシアが、ウクライナの4カ所の実効支配地域でのロシアへの編入の是非を問う住民投票について、ウクライナ人を招集するための口実に利用していると明らかにした。
ロシア軍が支配するメリトポリ市から脱出したフェドロフ市長はテレグラムへの投稿で、「偽の住民投票の主な目的は、住民を動員して、使い捨て要員とすることだ」と述べた。
ウクライナ当局者も、ロシアのプーチン大統領が部分的動員を発表して以降、若者が占領地域から抜け出すことがはるかに難しくなったとの見方を示した。こうした移動はウクライナ南部では難しいが、準備されたルートを経由すれば可能だ。
ウクライナ政府の情報筋によれば、ここ数日、ウクライナが実効支配する地域への移動ははるかに難しくなっているほか、公式ルートについても現在は事実上閉鎖されている。
ウクライナ国防省の「国民抵抗センター」は先週、ロシア軍は広く予想されているとおり、住民投票によってロシアへの編入が承認され次第、動員を実施する計画だと明らかにしていた。
ウクライナ政府によれば、ロシアの実効支配地域の当局はロシア連邦保安局(FSB)とともに、ザポリージャ州とヘルソン州で動員する数千人のリストを作成している。
ルハンスク州はほぼ全州がロシア軍と親ロシア派勢力によって実効支配されており、ウクライナ当局者によれば、自称「ルガンスク人民共和国(LPR)」がすでに大規模な招集を実施している。
ルハンスク州軍政トップのハイダイ氏はテレグラムへの投稿で、部分的な動員が行われているロシアとは違い、LPRは全員を招集していると述べた。ハイダイ氏によれば、スバトベでは18歳以上の男性全員に招集の指示が出された。大型トラックの運転手などは、前線に送る増援部隊が残っていないため、訓練なしで即座に部隊に派遣されたという。