ザポリージャ「州境」、ウクライナとの攻防線上に設定か ロシア
(CNN) ロシアが一方的に併合宣言したウクライナ中南部ザポリージャ州のウクライナ側当局者は9日までに、ロシアは同州の「州境」をウクライナ側が支配する地域との境目に沿った設定を図っていると述べた。
同州のスタルフ知事がウクライナのテレビ局の取材に述べた。
ウクライナ政府によると、ザポリージャ州バシリウカにある検問所を通じてロシア占領地からの離反を試みる住民の人数は、強制併合が打ち出される前の9月の最終週の1日あたり数千人規模から10月4日時点では一握りの水準になったとした。
この検問所は事実上、閉鎖された状態にあるという。同知事は、ロシア側は徴兵年齢の住民の移動は許していないと説明。「ヤギの通り道などを使って抜け出した住民がわずか8人の日もあった」と明かした。
これらロシア側の一連のやりくちは、既に強制併合したウクライナ・クリミア半島や親ロシア派勢力が一定の拠点を築く東部ドンバス地方での方法を踏襲したものとも主張した。
ロシアは一方的に編入したウクライナ4州の正確な「領地」の範囲などの規定について不明瞭な姿勢を見せている。併合を宣言したものの多くの部分が今なおウクライナ軍に押さえられている現状も反映している。
ロシア大統領府のペスコフ報道官はこの「領地」規定の問題について、関連地域の住民らと協議を続けていると述べてもいた。
一方、プーチン大統領は併合を強行したこれらウクライナ4州で親ロシアの人物をそれぞれ「暫定的な行政トップ」に任命。いずれもロシアの占領下で行政執行の責任者だった人物と同一となっている。
ロシア国営のタス通信によると、正式な行政の最高責任者がロシアの法規に従って選ばれるまでの人事ともした。