ロシア、近く最大級の戦果喪失か ヘルソン州で民間人の移転強化
(CNN) ロシアが据えたウクライナ南部ヘルソン州の指導者らは19日、大規模な住民の移転に着手した。最大で6万人をドニプロ川の東岸に移動させる。背景にはウクライナ軍の反攻を受けるロシア軍の抗戦能力に対する警戒感がある。
19日朝、ヘルソン市の住民に対して親ロシア派の行政府から直ちに避難するよう呼び掛けるテキストメッセージが届き始めた。ウクライナ軍が住宅地に向かって砲撃を行うとした上で、ドニプロ川左岸(東岸)行きのバスが出る時間を知らせる内容だ。
同じ日にはプーチン大統領が、ヘルソン州を含むウクライナの4州で戒厳令を敷く大統領令に署名したことを明らかにした。これらの4州について、ロシア大統領府は国際法に違反する形で併合を主張していた。
ウクライナ軍は過去数週間でヘルソン州の複数の地域を通じ前進。ドニプロ川西岸に沿って村落や農地を奪取してきた。
一方、ロシア側が州内の部隊に再補給を行う能力は大きく損なわれている。ウクライナ軍がミサイルや迫撃砲による攻撃をドニプロ川に架かるロシア管理下の橋に対して加えているためだ。