傭兵集団ワグネル、対戦車防御施設を建設 衛星画像で判明

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ワグネルが掘削した塹壕などの防御施設を捉えた衛星画像/Satellite image ©2022 Maxar Technologies

ワグネルが掘削した塹壕などの防御施設を捉えた衛星画像/Satellite image ©2022 Maxar Technologies

(CNN) ロシアの支配下にあるウクライナ東部の町ヒルスケに、全長2キロ弱の対戦車防御施設が建設されていることが分かった。米宇宙企業マクサー・テクノロジーズの衛星画像から明らかになった。

防御施設は4列に並ぶセメントのピラミッドで構成されており、ロシアはこれによりウクライナの車両や戦車の東進を防ぐことを期待している。防御施設の後方には大きな塹壕(ざんごう)もある。

欧州宇宙機関(ESA)の衛星画像からは、塹壕の掘削が2カ所に分けて行われたことがうかがえる。1カ所目は9月25日から掘削が始まり、2カ所目の掘削は9月30日~10月5日のどこかの時点で行われたとみられる。

現地から報道したロシアの2メディアは傭兵(ようへい)集団「ワグネル」に触れ、この防御施設を「ワグネル線」と形容した。ロシア軍系のメディア「ズベズダTV」によると、ウクライナ軍が一帯で突破を図ろうとした場合、この施設が「第2防衛線」になるという。

この防御施設は正面攻撃に対する防衛には役立つ可能性があるが、全長は1.6キロしかなく、ウクライナ軍が周囲を回り込むことを阻止する術はない。

ロシアメディアのRIA/FANは19日、地図を公開し、ワグネルはロシア・ウクライナ国境からクレミンナ、さらに南方のスビトロダルスクに至るまで防衛線の建設を続けるだろうと主張した。

CNNによる地図の分析では、これほどの長さの防御施設を作った場合、その全長は約217キロに及ぶ。

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