ウクライナの防空網整備は支援も兵器提供せず、イスラエル
(CNN) イスラエルのガンツ国防相は22日までに、ロシアの侵攻に抵抗するウクライナの防空警報システムの整備は助けるものの対空兵器そのものは提供しないとの考えを示した。
駐イスラエルの欧州連合(EU)加盟国の大使との会談で表明した。防空警報の必要性に関する情報共有をウクライナ側に要請したとし、必要な情報が得られれば市民の生死にかかわる早期警報システムの開発を支援できるだろうとした。
その上で、イスラエルはウクライナ、北大西洋条約機構(NATO)や西側諸国の立場に寄り添っており、人道支援や防御的な装備供与は続けるだろうと指摘。その上で「様々な任務遂行上の配慮も絡んでおり兵器そのものは引き渡さないだろう」と述べた。
「ウクライナへの援助は過去にやってきたように我々ができる範囲内で続ける」とも説いた。
これに対し駐イスラエルのウクライナ大使はCNNの取材に、イスラエルの今回の立場の表明は遅すぎるとの不満を表明。防御兵器の供与を求めてきたが、全ての要請を受け取っていたはずのイスラエル側から返答はなかったとも主張した。
今月19日に過去8カ月間してきたようにミサイル防衛システムの譲渡を正式に求めたが、回答や同意の返事もないと明かした。
ロシアの国家安全保障会議副議長となっているメドベージェフ前大統領は最近、イスラエルに対しウクライナへの兵器供与を警告。イスラエル閣僚がロシアによるイラン製兵器のウクライナ戦争への投入を受け、ウクライナへの「軍事援助」を始める時期との判断を示した後の反応ともなっていた。