米、ウクライナ向け兵器の闇市場への横流し対策を実施

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ウクライナ北東部ハルキウ州でロシア側に砲弾を撃つ準備をするウクライナ軍兵士=7月14日/Evgeniy Maloletka/AP

ウクライナ北東部ハルキウ州でロシア側に砲弾を撃つ準備をするウクライナ軍兵士=7月14日/Evgeniy Maloletka/AP

(CNN) 米国務省は29日までに、ウクライナへ供与した兵器が犯罪人らの手に渡ることを阻止する対策を実施しているとし、その内容を明かした。

同省のプライス報道官は、ウクライナ側も受け取った防衛装備品の適切な保護や管理を約束しているものの、「米国はこれら兵器が悪しき人物らに流出することを警戒し続けている」と指摘した。

国務省の今回の発表は、11月の米中間選挙で当選が予想される共和党の下院議員の一部が来年にも、ウクライナへの軍事支援の削除あるいは提供した兵器類などへの監視強化に動くことを見越した措置ともみられる。

国務省によると、現在講じられている兵器漏出の防止策には、ウクライナや隣国の治安部隊の能力向上、ウクライナの国境管理や治安維持の強化などが含まれる。

「戦争は兵器が窃盗や違法販売を通じて個人の手に流れる機会を提供する。時には数十年活動する武器の闇市場の創出にもつながる」と説明。

「様々な犯罪人や国家機関とは無関係な個人などが戦争の最中や終戦後にウクライナで兵器の入手を試みるかもしれない」とし、「1990年代に勃発したバルカン戦争の終結後に起きた事態でもある」と続けた。

同省はただ、ウクライナの戦場で兵器調達の必要性が極めて重要となっている現状があり、小火器や歩兵の携行などが可能な誘導兵器の闇市場への横流しをこれまで遅らせているとの分析があるともした。

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