イランのデモ隊、W杯敗戦を祝う 帰国する選手の安全巡り懸念
(CNN) イランがサッカー・ワールドカップ(W杯)で米国に敗れたことを受け、首都テヘランや他のイランの都市では11月29日夜、歓喜や祝福の声が上がった。イランで続く反政府デモの参加者は、政権への打撃になるとして大会敗退を歓迎した。
イラン代表は29日の試合に0―1で敗れ、カタール大会から姿を消した。国内で数カ月続く反政府デモが影を落としたイランのW杯は幕切れを迎えた。
ただ、代表チームは第1戦の前にイラン国歌の斉唱を拒否しており、帰国する選手の身の安全をめぐり懸念の声が出ている。斉唱拒否はデモ隊に連帯を示したものとみられる。大会の警備関係者によると、選手の家族は試合前、投獄や拷問に遭うと脅迫されていたという。
30日未明に試合終了のホイッスルが鳴ると、イランの複数の都市では、人々が民家や集合住宅の中から敗戦を祝った。SNSに投稿された動画には、車のクラクションを鳴らしたり、歌ったり、口笛を吹いたりする様子が映っている。