北京でコロナ感染爆発 客足途絶え、日常生活は混乱
在中国米商工会議所の会頭だった北京在住の弁護士は14日、自分の職場では約90%がコロナに感染しているとツイートした。数日前は半数程度だったといい、「我々の『在宅勤務』ポリシーは、『もし元気があれば在宅勤務』になった」と伝えている。
専門家は、コロナ感染を経験した人が比較的少ないことや、幅広く使われているオミクロン変異株対応の不活化ワクチンの有効性が低いことから、中国では他国よりも急激にウイルスが拡散する恐れがあると指摘する。
保健当局の12日の集計によると、市内の主な病院では、インフルエンザのような症状の患者が5日~11日にかけて1万9000人に上り、前の週に比べて6倍以上に増えた。
11日に発熱外来を受診した患者の数は、1週間前の16倍に増加。プライマリーケア(初期診療)制度が整っていない中国では、症状が軽くても病院を受診することが多い。
ただ、中国のコロナ対応を率いる孫春蘭氏が13日、北京の対応状況を視察した際に語ったところによると、病院で重症または重体となっている症例は50例のみで、大部分を基礎疾患のある患者が占めている。
「現時点で、北京の新規の感染者は急増しているが、そのほとんどは無症状か軽症だ」と孫氏は述べ、発熱外来の増設を求めるとともに、ここ数日で購入が急増している医薬品の供給を増やしていると説明した。