飲酒後に道路で寝込み交通事故で死亡するケース増加、警視庁が警鐘鳴らす

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上野の居酒屋で飲酒を楽しむ人々=7月29日、東京/Yuichi Yamazaki/Getty Images

上野の居酒屋で飲酒を楽しむ人々=7月29日、東京/Yuichi Yamazaki/Getty Images

東京(CNN) 警視庁が年末年始シーズンの飲酒を適度な水準に保つよう人々に対して強く呼びかけている。酒に酔った人が路上で寝込み、交通事故で死亡する事例が増加していることが背景にある。

今年に入りそうした事故で亡くなった人の数は先月25日の時点で10人。警視庁がツイッターへの投稿で明らかにした。これは東京で発生した歩行者の死亡事故全体の22%に相当する。昨年に比べ倍増しているとして、警視庁は「歩行者の皆さん、お酒はほどほどに!」と呼びかけている。

今後忘年会などが行われる中で、さらに多くの死者が出ることが懸念される。新型コロナウイルスの感染対策に関わる規制の緩和を受け、夜に飲酒する機会が増えている状況ではなおさらだ。

警視庁は飲みすぎのリスクについて警告する動画を公開。動画は大晦日(おおみそか)にかけ、都内を走るタクシー6万台の車内モニターで流れる予定だ。

経済開発協力機構(OECD)の昨年の調査によると、日本人のアルコール摂取量は比較的少ないが、年末年始などは人付き合いで飲酒するのが一般的だ。

日本人は1人当たり年間約8リットルの純アルコールを摂取する。これはワインなら1週間でボトル1.6本、ビールなら約3リットルを1人で空ける計算になる。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を受け、日本でのアルコール消費は減少した。バーや小売店などで酒類の販売が規制されたためだ。

販売の落ち込みは酒税収入の低下にもつながった。政府は今年、若年層の飲酒を奨励するキャンペーンを打ち出す対策を取ったが、一部からは批判の声も上がった。

厚生労働省は昨年、ウェブサイトで過剰飲酒を大きな社会問題と位置づけ、国民に対し不健康な飲酒習慣の再考を強く求めていた。

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