ロシア兵への攻撃巡り非難合戦、「携帯電話使用が原因」との政府発表受け

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破壊された建物のがれきを除去する作業員=3日、ウクライナ・マキイウカ/Alexander Ermochenko/Reuters

破壊された建物のがれきを除去する作業員=3日、ウクライナ・マキイウカ/Alexander Ermochenko/Reuters

(CNN) ウクライナ東部ドネツク州マキイウカへの1日の攻撃でロシア兵少なくとも89人が死亡した件をめぐり、一部の親ロ派指導者や軍事専門家とロシア政府の間で異例の非難合戦が起きている。

ロシア国防省は、攻撃を招いた「主な原因」は兵士たちが「禁止令に違反」して携帯電話を広く使用したことにあると指摘。これによりウクライナ側が「兵士たちの位置情報を追跡、断定」することが可能になったとの見解を示した。

しかし、影響力のある軍事ブロガーは怒りをあらわにこの説明を一蹴。自称「ドネツク人民共和国」の指導者も暗に国防省の説明に異を唱え、今回の攻撃への政府の対応をめぐり不協和音があることを示唆した。

ウクライナと親ロ派双方のアカウントによると、攻撃が実施されたのは1日午前0時過ぎ。ロシアの徴集兵が宿舎にしていたドネツク州マキイウカの職業訓練学校が標的になった。

これを受け、ロシアは多数の死者が出たことを認める異例の対応を取った。ウクライナ軍の発表では死者数はさらに多く、約400人のロシア兵が死亡したと主張した。CNNはどちらの死者数の発表についても独自に検証できていない。

「WarGonzo」の名前でブログを執筆しているセミョーン・ペゴフ氏は、国防省の声明について「説得力がない」「責任をなすりつけようとする露骨な試みだ」と批判。国防省はなぜ、無人機による監視や地元の情報提供者を使って兵士たちの居場所が特定されたのではないと「確信」を持てるのかと疑問を呈した。

また、ロシア政府の発表で63人から89人に修正された公式の死者数についても改めて疑念を示し、「彼らの数字はさらに増えるだろう」との見方を示した。

「ドネツク人民共和国」の指導者デニス・プシーリン氏も、政府が兵士たち自身に原因があると指摘した直後、兵士たちの「英雄的行動」を称賛した。

プシーリン氏はSNSテレグラムへの4日の投稿で「損失を被るのがどういうことか、我々は身をもって知っている」と言及。「手元にある情報を基に、この連隊の要員が勇敢さや紛れもない英雄的行為を示していたと確信をもって言うことができる」と述べた。

「兵士たちは自らの命を危険にさらして救出に当たった。死者の中には仲間を助けようと戻ったところで命を落とした者もいる」という。

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