独国防相が辞任、資質への疑問の声強まる中
(CNN) ドイツのランブレヒト国防相が辞任したことがわかった。国防省の報道官がCNNに明らかにした。ランブレヒト氏に対しては、ウクライナ侵攻をめぐり、防衛相としての資質に疑問の声が強まっていた。
ランブレヒト氏は声明で、「何カ月にもわたり、私自身に対して焦点があたり、兵士やドイツ軍、ドイツ国民にとって利益となる安全保障政策に関する客観的な報道や議論がほとんどなされていない」とし、こうした状況から辞任を決めたと述べた。
ドイツのショルツ首相は昨年12月、ランブレヒト氏が「最高の国防相」だとして支持を表明したほか、今年1月にも支持する姿勢を明らかにしていた。
ドイツに対してウクライナへの軍事支援強化を求める声が強まるなか、ランブレヒト氏への批判も高まっていた。ランブレヒト氏の在任中、ドイツは他の西側諸国と比較して支援の規模が小さかった。
ウクライナ侵攻が始まった当初、ランブレヒト氏はウクライナへの軍事支援としてヘルメット5000個を送ると約束した。ポーランドのモラビエツキ首相は、この動きを「冗談」と呼んだ。
ウクライナに対するさらなる支援に向けて、ドイツにある米軍ラムシュタイン空軍基地で20日に高官級の協議が行われる。ランブレヒト氏の後任は発表されていない。