NATO加盟が「最善の安全保障」 ゼレンスキー氏
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は18日、スイス・ダボスで開かれている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で各国の代表者らを前にオンライン演説し、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナにとって「最善の安全保障」になると述べ、改めて加盟に意欲を示した。
演説に先立ち、ゼレンスキー氏の呼び掛けで出席者らはウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で起きたヘリコプター墜落の犠牲者やロシアとの戦争で命を落とした人々のために1分間黙祷(もくとう)を捧げた。
ゼレンスキー氏はCNNからの質問に対し「安全保障は我々の最優先事項だ」と明言し、「現時点ではまだそこに至ってない。残念なことにロシアもこのことを理解しており、ウクライナが簡単に加盟できないよう最大限取り組んでいる。しかし我々はNATO加盟に向けて進んでいる。なぜなら、NATOが我々にとって、そして我々の国や子どもにとって最善の安全保障だからだ」と述べた。
一方、キッシンジャー元米国務長官がウクライナは支援されなければならないとしながら、ロシアも世界秩序の一員となる機会が与えられるべきと発言したことについて、ゼレンスキー氏は「ロシアはテロリストの間で地位を獲得した」と述べた。
さらに「我々が今日優先すべきことや政治的課題は、いまだに、あるいは直近まで(ロシアと)つながりがあった政治指導者や人物がプーチンが犯した大きな過ちを認識できるようにすること、これがロシアの侵攻であることを認識できるようにすることだ」とも指摘した。